旅行会社というイメージがあるH.I.S.グループの電気・ガスサービス。
そのグループ会社HTBエナジー(H.I.S.のでんき)は「大手電力より安い。」と料金メリットで新電力業界でも目立っています。
その魅力的な料金プランのメリットやデメリット、解約違約金の詳細や申し込み方法まで必要な情報すべてをご紹介します。
また、「ガス閉栓費用が分からない」という悩みをお持ちの方は、【デメリット】の章を読んでみてくださいね。
・現在勤める企業で新電力営業チームを5年以上担当
・電力+ガス業界、電力自由化の知識は専門レベル
・業界の専門知識をベースに、専門性・網羅性に特化して執筆

目次
H.I.Sでんき・ガスとは?
H.I.Sでんきは”旅行サイト”や”長崎県のハウステンボス”で有名なH.I.Sのグループ会社である「HTBエナジー」が提供しています。
H.I.Sの特色は「群を抜く料金の安さ」で、各地域の従来プランには圧勝レベルの割引率を誇ります。
また、電気の取次店も複数抱えており、自社の小売だけでなく他企業への卸売りにも力を入れているようで、エネルギー事業の規模の大きさが伺えます。
H.I.Sでんきは全国(沖縄県・北海道も含む)どこでも供給をしています。
一方、最近スタートしたH.I.Sガスは東京ガスエリアのみと契約が可能なエリアが限られています。
H.I.Sでんきの契約者は25万件以上と、新電力の中でも人気の部類に入ります。
※2019年6月時点のため増加している可能性あり
HTBエナジー(H.I.S)自体の知名度からすると不思議ではない数字です。
ちなみに、H.I.Sガスの契約者数は現在公表されていません。
H.I.Sでんき・ガスの料金プラン
続いて、H.I.Sでんきの主な料金プランを確認してみましょう。
主なプランは2つと選択肢は多くはなく、使用状況で簡単に最適プランが分かります。
また、地域によって最適なプランの選び方が変わってきますので、下図を参考に自分はどちらか?を確認の上でプランを確認してみてください。
- オール電化住宅には非対応
- 基本料金、従量料金ともに地域電力よりも割安な設定
- 1年以内の解約で違約金あり(※詳細は後述)
エリア | 使用状況 | 最適プラン |
---|---|---|
アンペア契約のエリア | アンペア数が20A~40A | ウルトラプラン |
アンペア数が50A・60A | プライムプラン | |
実量契約(アンペア契約ではない)のエリア | 電力使用量が120kWhを超える月が少ない | ウルトラプラン |
電力使用量が120kWhを超える月が多い | プライムプラン |
北海道電力エリア | アンペア契約(基本料金制) |
東北電力エリア | アンペア契約(基本料金制) |
東京電力エリア | アンペア契約(基本料金制) |
北陸電力エリア | アンペア契約(基本料金制) |
中部電力エリア | アンペア契約(基本料金制) |
関西電力エリア | 実量契約(最低料金制) |
中国電力エリア | 実量契約(最低料金制) |
四国電力エリア | 実量契約(最低料金制) |
九州電力エリア | アンペア契約(基本料金制) |
沖縄電力エリア | 実量契約(最低料金制) |
アンペア契約と実量契約の最大の違いは「基本料金がアンペア数に応じて変わるかどうか」です。
一般的には、実量契約の方が実際の使用状況に準じた料金になりやすい(無駄が出にくい)といわれています。
- 特徴1 基本料金が地域電力よりも安い
- 特徴2 電力量料金が地域電力よりも安い
- 特徴3 使用量が少なくても必ずメリットが出る設定
ウルトラプランは、使用量が少ない方向けのプランだけあって「必ずメリットが出る」ように設計されています。
具体的には、従量第1段階の料金単価も割引があり、使用量が少ない方でもメリットが出やすい理由になっています。
エリアによって微妙に料金単価が異なりますので、料金シミュレーションからメリット額を確認してみてください。
- 特徴1 あんしんサポート365が無料で付帯する
- 特徴2 基本料金が地域電力よりも安い
- 特徴3 電力量料金が地域電力よりも安い
プライムプランは、使用量が多い方向けのプランとなっておりメリットも比較的大きめに出るように設定されています。
特に第3段階料金単価の割引率が大きく、月間300kWh以上の電力を使用する世帯はメリットを感じやすいでしょう。
また、最大の特徴は「あんしんサポート365」の無料付帯ですが、これは次の章で詳しく解説していきます。
- 対象は東京ガス「一般料金」プラン
- 基本料金、従量料金ともに東京ガスよりも割安な設定
- 1年以内の解約で閉栓費用が発生(※詳細は後述)
1ヵ月のガス使用量 | 基本料金 | 従量料金 | |||
---|---|---|---|---|---|
東京ガス | H.I.Sガス | 東京ガス | H.I.Sガス | ||
A表 | 0~20㎥ | 759.00 | 736.23 | 145.31 | 140.94 |
B表 | 20~80㎥ | 1,056.00 | 1,024.32 | 130.46 | 126.54 |
C表 | 80~200㎥ | 1,232.00 | 1,195.04 | 128.26 | 124.40 |
※以下省略 |
※単位はすべて円
※原料調整費は含みません

H.I.Sでんき・ガスのメリット
H.I.Sでんき・ガスは細かいことは抜きに安く使いたい、電気代を削減したいという方には本当におススメできます。
おススメする理由は下記の通りです。
- 使用量帯を問わずメリットが出る料金設計
- ポイント還元で誤魔化さない(料金メリット重視)
- 家のトラブル解決サポートが無料で付帯する
- 引っ越し先での新規契約が可能
順番に見ていきましょう。
前述の料金プラン一覧でも述べた通り、使用量の多い・少ないを問わず料金メリットが出るようになっています。
また、ポイント還元を「メリット相当額」として表記する新電力会社もありますが、H.I.Sでんきは料金メリットを重要視しています。
分かりにくい条件もなくシンプルに安くしたい人向けですね。
※プライムプランのみ
まずは、サービス内容を一部抜粋して紹介します。
- トイレ、浴室、台所等の水回りトラブル
- 家の鍵、金庫、自動車盗の鍵紛失・破損トラブル
- 窓ガラスの破損
上記のようなトラブル発生時、作業員の出張・60分以内の作業量を原則無料で対応します。
通常、各専門業者を手配すると「出張料だけで数千円、作業料込み1万円~」くらいかかってしまいがちです。
思わぬ出費を避けられるあんしんサポート365が電気契約をするだけで無料で付いてきます。
手続き5分で、ずっと5%OFF
「H.I.Sでんき」に切り替えするのに、これまでの電気会社の請求書を見ながら入力するだけで、電気が止まったりする事もなく5%OFFになるので、とってもカンタンでおトクです。
(東京/2人暮らし/男性)
気にいっています
思い切って変えてみました。1年以上経過しましたが、以前と比べると割安でしたので変えて良かったと思います。パソコンでその日の電力使用量がグラフで見えて、使い具合がわかるのでその点は気にいっています。
(中国/3人暮らし/男性)
断然お安くなりました
プラン変更はかなり迷いましたけど、以前の電気料金と比べて断然お安くなりました。特に真夏のエアコンは長時間使用しても気にならないようになりました!
(九州/家族/50代女性)
※HISでんきの公式ホームページから抜粋
H.I.Sでんき・ガスのデメリット
H.I.Sでんきのメリットをご紹介してきましたが、次にデメリットとなる部分を詳しく解説します。
契約した後になって後悔しないよう注意して読んでほしいです。
※以下に納得できない=切り替えはオススメできません
H.I.Sでんきは1年以内の短期解約で、2,000円+消費税の解約金が発生します。
これを知らず12ヵ月以内に解約(引っ越し含む)すると、最終月の請求額が2,000円ほど上乗せされてしまいます。
ただし、下記2点のどちらかに該当すれば解約金は発生しません。
- 13ヵ月以上(1年以上)利用後の解約の場合
- 引っ越し先でもH.I.Sでんきを最初から利用する場合
H.I.Sガスは1年以内の短期解約で、ガス閉栓費用が発生します。
「閉栓費用」とはその名の通りガス栓を閉じる作業です。この作業はガス導管事業者(東京ガス)が行うため、HISガスは出向費用を支払う必要があります。
また、閉栓費用の金額についてサポート窓口へ質問したところ、下記の回答を得られました。
RE: 【お問い合せ】
お問い合わせ誠にありがとうございます。
このメールはHTBエナジーワンダーサポートより送信しております。
ガスの閉栓費用が発生する条件としましては、
1年以内に閉栓となった場合でございます。
尚、お引越し先でも弊社をご継続頂ける場合は、閉栓費用は発生いたしません。
※電気のみ継続、ガスは解約の場合でも、閉栓費用は発生いたしません。2021年1月 問い合わせへの回答メールより
閉栓費用は2,400円(税別)となっております。
弊社が閉栓の出向を依頼している東京ガスにて、
閉栓費用が大幅に改定された場合は、
弊社も改定させていただく可能性があります。
尚、現時点では閉栓費用の改定予定はございません。
話が変わりますが、問い合わせ⇒回答の返信まで24時間以内と早く、説明もとても簡潔でサポート品質は高い印象です。
下記に簡単に内容をまとめます。
- H.I.Sガスを1年以内に短期解約すると閉栓費用が発生
- 閉栓費用は2,400円+消費税
- 但し、引っ越し先でH.I.Sでんき、ガスのいずれかを利用する場合は閉栓費用の請求はない
申し込み手順と注意点
最後に、H.I.Sでんき・H.I.Sガスへの申し込み手順と、スムーズに切り替えるための注意点を解説します。
手続きを誤ると2ヵ月も3ヵ月も待つことになるため、一通り読んでいただくことを強くオススメします。
まずは切り替えまでの所要時間の目安です。
- 現住所での切り替え⇒2週間~1ヵ月程度
- 引っ越しと同時契約⇒申し込み日から最短3日後~
※引っ越しと同時契約の方はSTEP1は省略
検針票(電気料金等のお知らせ)や、現在の契約内容がわかるものを準備します。
申し込み手段は、検針票画像のアップロード・WEBマイページ画像のアップロード・申し込みフォームへの入力の3つになります。
また、申し込みフォームへの入力の場合は下記情報が必要になります。
- メールアドレス
- 現在の契約会社名
- 現在ご利用の契約プラン
- ご契約容量(単位:アンペア、キロボルトアンペア)
- 電力の供給地点特定番号(数字22ケタ)
- 現契約先のお客さま番号、または契約番号
H.I.Sでんき・ガス申込みページへアクセスし注意事項を確認します。
問題ない場合は、画像をアップロードするかSTEP1で用意した情報を入力していきましょう。
STEP2で申し込みが完了したら、入力メールアドレス宛に自動返信メールが届きます。
メールに記載されている本登録用URLをクリック⇒本登録までを完了すれば手続きは終わりです。
この後はHTBエナジー側の作業となります。
ご自宅(新居)の電気メーターが旧型のアナログ式の場合、デジタル式の「スマートメーター」への交換工事が行われます。
工事はHTBエナジーではなく地域の送電会社が行い、費用の発生・工事立ち合いはありません。
また、最初からスマートメーターが設置されている場合はSTEP4は省略されますので切り替えまでの所要時間は1週間~2週間ほど短くなります。
※メーター設置場所により稀に立ち合いが必要な場合があります
電力会社の切り替え(スイッチング)は、電気の供給場所ごとに定められている検針日を基準にして行われます。
検針日は、現在の電力会社の検針票・WEBマイページなどで確認することができます。
申し込み⇒供給開始までの流れは上記の通りです。
しかし、中にはスムーズに電力会社切り替えができない「スイッチングエラー」という現象が発生することもあり、一度スイッチングエラーが発生すると、切り替えまでの所要時間が延長されてしまいます。
現住所における切り替え(スイッチングエラー)の主な原因は下記の2つです。
- 契約情報の不整合
- 供給地点特定番号の間違い(桁が違う、数字が違う)
- お客さま番号の間違い(無関係の番号を入力している)
- 住所と供給地点特定番号の不整合
- 引っ越し前の住所を入力している
- 引っ越し前の供給地点特定番号を入力している
- (集合住宅で)部屋番号や建物番号の入力がない
上記のようなミスを防ぐために注意すべきポイントは3つだけです。
・引っ越しと同時契約の場合、必ず新居の住所を入力すること
・画像撮影時は「鮮明に、全体を写す」こと
「せっかく申し込んだのに3ヵ月~も待たされてしまった、キャンセルになってしまった」ということにならないよう、申し込み前に手元の情報が最新かよく確認してみてくださいね。
